晴天に曇りなし

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『民謡ってどう思う』と言う言葉に「えっ?」と思わず声を出してしまっている僕。 『どうした!お母さん』と思いながらお母さんの顔を見ると二ヤッ、としながら笑う姿があった。 ───やられた 仕方なく、「民謡って古くてダサい」とそれなりの答えをお母さんに向かって振りかざす僕。 「そう、民謡って古くさいって私達思うよね。」 「……うん」 「けど、小さい子どもはそうじゃ無い。凄く格好良く、新しいって思うみたい。」 「??」 「どんどん年を重ねるとさ、色んな音楽聴いてくでしょ?」 「うん」 「そうするとさ、人って他のと比較するじゃん」 「まぁ、そうだね、あのジャンルより格好いいとか」 「そう、そうなの。順位を付けたりとか」 「あ~、なるほど、純粋に見れなく成るって事?」 「そう、周りのどうでも良い様なモノに固執して本質の部分が見れなくなるのよね。」 「プライド?、みたいな?」 「そう」 「……………、ふ~ん、そうなんだ」 ………意味が解らない。何故、今この話ししたのか本当に良く解らない。 そんな話をしてたら、もう、自分の家の近くまで来ていた。
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