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───放課後のチャイムが鳴り響き、ようやく辛い時間が終わる。
「じゃあ、今日は終わり、気ぃ付けて帰れよ」
担任の先生が話す。
「大丈夫か。………なぁ、お前しばらく休め。そうしないと多分、何も変わらないよ。さっきの先生見たか、お前がいじめられてるのに無視だぜ。」
そう、今日もいじめに遭う。
授業中、後ろの奴らから背中を蹴られたり、掃除の時間中に僕の机に『早く死ねば』と彫られていたりしていた。
「けど、そうしたら…………」
そう、休んでしまうとその間のターゲットが違う人になる。その最有力候補がコイツだ。
今日もコイツのおかげで、このくらいで済んだ。
「もしかして、俺の事、心配してる?」
「ちっ、違うよ……」
「本当、お前スゴイなそんな状況で人の心配して」
そう、話していると黒板側のドアの方から、
「おーい、部活行こうぜ」と聞こえて来る。
コイツは「すぐ行く」と言い、部活の準備をする。
「まぁ、少し考えてみて」
とコイツは教室を出て行く。
「あっ、そうだ」とコイツは教室を出てる前に僕に向かって、「ラジオを聞いて。面白いから」
と言い残し、走って部活に向かって行く。
僕は帰り際にコイツの部活姿を 見ながら、家路に向かう。
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