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こうして俺はスカルジャーの一員として新たな門出を迎えた。
スカルジャーが所属する『屍人軍団』は大所帯だ。
何せ戦う度に数が増えてるからな。現地調達ってヤツだ。
「はははっ!お前はすぐに見分けがつくな!」
「おわっ!先輩!」
「黙ってたら見分けつかねぇだろ?」
「動いて少ししたらわかるんすけどね」
「俺ら自律型だからなぁ」
どれもこれも皆、骸骨で装備も一律だからな。
黒い俺と違って白い先輩は他の骸骨に紛れると簡単に見失う。
それでもネクロマンサーに操られてる他の骸骨と違って自分の意思で動く先輩は他の骸骨とズレるからすぐに見分けがつく。
あと、装備が無ければ先輩は左の肋骨が一本欠けてるから見分けがつくんだがな。
本人は「落ちる途中でぶつけて折った情けない証拠」って嫌がるから言わないが。
「っとぉー!」
「先輩!…ッせぃッ!」
「悪い!助かった!」
「お互い様!」
他の骸骨なら壊れようが構やしない。けど俺らは使い捨てじゃない。壊れたらネクロマンサーでも治せるかわからない。
「先輩、剣は我流?」
「まぁな。スケルトンにわざわざ剣を仕込む物好きな魔族なんていねぇからな」
元々行商人が我流で剣を扱えるだけでも大したモンだけどな。それでもやっぱり我流は我流。
「今度、剣を教えてくれよ!」
「いいですよ、コレが終わったら…ね!」
まずはこの戦いを終わらせないとな。
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