プロローグ1「夢転生《ゆめてんせい》」

1/5
29人が本棚に入れています
本棚に追加
/515ページ

プロローグ1「夢転生《ゆめてんせい》」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー ボクは、夢の中で、少女に転生し、 ココロとカラダのすべてを、 手に入れた。 やがて、ボクの意識は、完全に少女になる。 ボクであったことを、忘れて。 タダシ ーーー、過去の記憶は、ボクのままで。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その少女の名は、新垣(あらがき) 恵理(えり)。 京都の宇治にある城北高校に通う16歳の女子高生。 ボクは、転生して1日で、身も心も完全に彼女になる。 そして、新しい彼女の物語が、ここから始まる。 ー 2018年4月24日 ー 「ねえ、えりー、早くおきなさーい!」 遠い意識の中から聴こえてくる声。 「えり!、えりー!!」 たぶんボクに向けられた声。 「おきなさーい!」 今まで聞いたことがない女性の声。 「えりー!」 聞きなれない、名前... 「遅れるわよーーー!学校!」 ーー えりって...、誰だろう...? ーー 学校って? たしかボクは、昨夜遅くまで家で仕事をしていて、そのまま眠ってしまった記憶があるだが...。 そうだ。今日は請け負ったデザインの締め切りの日だ。 まだ最後のところが途中だっけ? 起きて、続き仕上げなきゃ。     
/515ページ

最初のコメントを投稿しよう!