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伝える事はいけない事だと言われていたから、ずっと言えずにいた。
そうしているうちに、白鳥は女子校に進学してしまい、俺も芸能活動が
いそがしくなり、居場所がわからなくなった。』
15・柴崎20歳のころ・回想
書店。雑誌コーナーで立ち読みする柴崎。質素な服装で美形だが、今のような華やかさはない。隣には同じく質素な雰囲気の由貴也がいる。
男性向けファッション雑誌の「街で見かけたかわいい女の子コーナー」で
大学生の白鳥あゆこを見つける柴崎。
柴崎(青年)「あ、これ」
由貴也(青年)「どうしたの」
柴崎(青年)「初恋の人がのってた」
由貴也(青年)「へぇ」
柴崎(青年)「買ってくる」
書店を出て、繁華街を歩く2人。
由貴也(青年)「編集部に聞いてさ、連絡とってみれば?」
柴崎(青年)「え、いいよ。最後に会ったの、アイドル時代だぜ。
アイドル辞めて、会社つくったけどイマイチうまくいってない
今の姿とか見せられないよ。」
由貴也(青年)「かっこつけたがるよな。いいけど」
柴崎(青年)「美大かよってるみたいなんだ。こいつ、小学生の頃から絵、
うまかったんだよな。
俺達が売れたら、こいつのイラストをジャケット にしたい」
由貴也(青年)「はやくその日が来るといいね」
柴崎(青年)「それで、百万枚売れたら、告白するんだ!」
由貴也(青年)「純情だね。」
柴崎(青年)「おい、てめーバカにしたろ!」
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