第1話 後編

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柴崎「ありがとう。あの……」 加藤「はい?」 柴崎「お前と白鳥はさ、つきあってたのか?」 加藤「え、別に。同じ部署のスタッフとして以上の関係はありませんが」 柴崎「そうか。うん。ごめんな。変な事きいて。ありがとう。」 そそくさと去っていく柴崎 加藤「なんだったんだろう……? ま、いいか」 19 フルムーン・レコーディングブース 由貴也「ウケる!LINEきいたの?」 柴崎「うるせーな」 由貴也「携帯電話の番号じゃ駄目なの?」 柴崎「出ないんだよ」 由貴也「家は?」 柴崎「一人暮らしの女が、宅配便の予定もないのに突然の訪問者に    対応すると思う?」 由貴也「あ、まぁ……確かにね」 柴崎「くっそー。あのジジィ、俺が社長になったら真っ先にクビにしてやる。」 由貴也「ははは。ねぇ、諦めれば。」 柴崎「何、今の俺の真似?」 由貴也「いつも言うじゃない。時に諦めも肝心だって。柴崎の白鳥ちゃんへの     執着はどうかしてるよ。イラストレーターなんて、他にも沢山いる。     彼女でなくてはならない理由は柴崎の恋心だけだろ」
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