河童は神童にはなれぬ

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河童は神童にはなれぬ

 少年の夢は、神様の代わりに神になること。すなわち、祇園祭のお稚児になること。  しかしそれは叶わない。  少年があやかしである依然に、(みつ)久箕(くみ)(さい)においてもお稚児の役割は他の者に回るだろう。  少年には、お稚児になるための、命より大切なものを差し出す勇気が必要だった。
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