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今日も、おじいちゃんが大声を上げる。
「飯を残してはいかん!!戦争の時はな、粥を薄めて皆で分け合ったことだってあったんだぞ!!」
いつも始まる、おじいちゃんの『戦争譚』。
戦争の時はあぁだった、こうだった……
僕はいつも小言のように聞かされていた。
戦争なんて、僕は……いや、お父さんだって知らない。
そんな昔のことで偉そうに威張るおじいちゃんが、僕は正直言って少しだけ煩わしかった。
……僕が、『夢』を見るまでは。
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