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あと数センチで三栖の頭に手が触れる、そう思ったその時、後ろから声がしました。
「あ!あなた今日からうちのお店手伝ってくれる人でしょ?何してるの!早く来て!」
声のほうにふり返ると、そこには一匹の黒猫がいました。
駅員は黒猫のほうをみて、
「え?そうなの?なんだ~じゃあ言ってくださいよ~この人何も重要なこと言わないから、疑っちゃったじゃない。」
そういいながら駅員は、駅員はほっとした表情で、手を下ろしました。
「あまりしゃべらないから、僕がスエダ雑貨店のお手伝いにスカウトしたんですよ。あなたのようにべらべらしゃべられたら困るんでね。」
黒猫は駅員にそういいながらフンと鼻を鳴らしました。
「相変わらず失礼な猫だ。これでも業務はきちんとこなしてるんだ。」
駅員は猫をにらみながら言いました。
黒猫は、そんな駅員のことなんてどこ吹く風といった感じで、三栖の前に歩み出て、
「さぁ、もう行きましょう 店長がお待ちですから。それじゃあ駅員さんごきげんよう。」
と言いました。
三栖は、何が何だかわからないけれど、とりあえずここは子の黒猫についていったほうが賢明であろうと判断し、駅員に軽くお辞儀をして黒猫についていきました。
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