Anfang《アンファング:発端》

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Anfang《アンファング:発端》

事の始まりはカイエンの主人、宝石商のエルドラがある会社の譲渡の話を秘書であるカイエンに始めた事からだった。 「アスラン様の会社を…ですか?」 「そうだ。あの会社は本来ならアスランの物になるのだが…小さい時に街を離れてしまっていて8年も経っているので今更経営も出来ない…。それで話し合って会社は人手に譲る事にした」 アスランは宝石商のエルドラの幼馴染でもあり恋人だ。 アスランは元々ナギという街にある海運会社の息子だったが、10歳の頃父で社長でもあったヴァンフィールド氏が当時の副社長であるガストニーに殺害される事件があった。 ガストニーはわざと高価な宝石類を積荷にし、警備のためと偽り殆どの船員を連れて行くという策略を立てヴァンフィールド氏を殺害。そして、事故に遭ったと見せかけ積荷と船員が行方不明と偽った。そして関わった人物が賠償金を支払うという大海損の原則を利用し多額の賠償金をヴァンフィールド氏が払うように仕向けた。     
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