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(呑んで寝てるって…あの馬鹿は何をしてるんですか!)
カイエンは部屋についてドアを思いっきり開け、開けた瞬間に部屋の有り様に唖然とした。
何をどうすればこうなるのか?床には紙が散乱し、足の踏み場も無かった。テーブルも同じ様に紙や小物が散乱していた。
当の本人、カミルは先程の船員が言っていた通りベットでまだ寝ていた。ドアを思いっきり開けた時に結構な音がした筈だが全く起きる気配も無い。
カイエンはまだ熟睡しているカミルの布団を捲って近くにあった本を手に取り背表紙でカミルの頭を叩いた。
「いつまで寝ているのですか!!!いい加減に起きて下さい!」
ーーーー起きる気配が無いので再度叩く。
「起きて下さいと言っているのが分からないのですか!」
「……今日は海に出ないんだからもう少し寝かせろ…」
「そう言う訳にもいきません!起きてください!」
ーーー三度目の攻撃は寸前のところで手を掴まれて阻止された。
「何度も叩くな…痛え………さっきからガンガン殴りやがって………誰だ?」
やっと深い眠りから少し覚醒したカミルが手を掴み相手を確認しようと自分の方に寄せてゆっくりを目を開ける。目が開いて鳶色の瞳が至近距離で相手を認識した瞬間飛び起きた。
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