Seemann《ゼーマン:船乗り》

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床とテーブルを片付け、ベッドシーツを取り替え整えたところで、シャワーの音が止まり、下着姿で頭をタオルでガシガシと拭きながらカミルが出てきた。 全体的にバランスよく筋肉の付いた身体。まだ水滴の付いている小麦色の肌にカイエンは一瞬色っぽさを感じた。 カミルはそのまま綺麗になったベッドにドカッと座り頭を拭きながらカイエンを睨みつけた。 「ーーーーで?何でお前がここにいる訳?」 「こんな奴に任せておけないと思ったからです」 「ほぉ…そんなにオレって信用ないんだ…エルドラがか?それともアスランさんだっけ?ここの元の持ち主…二人がオレを信用していないってことか?…で調べて来いとでも?」 カミルの眼光が鋭くなる。濡れた肌に自分を見つめる眼光鋭い目はより一層カミルを色っぽく見せた。無意識にカイエンはカミルから目を逸らした。 「いえ…エルドラ様やアスラン様は貴方のことを信用しています。貴方に全て任せると仰ってます。信用できないと思っているのは私だけです。だからエルドラ様にお願いして私だけでこちらに来ました」 「別にお前は関係ないだろうが…」 「ここが上手く行かなければエルドラ様が貴方に任せた事を後悔します。そうならないか私は自分の目で確かめる事にしたのです」     
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