Seemann《ゼーマン:船乗り》

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下に降り、航海日誌を見てまた唖然とする。この5日間殆ど儲けにもならない小さな仕事しかしていなかった。 「これはどういう事ですか?」 「今の現状、出来る事はこれぐらいしかない。前のヤツは金儲けの為に荒っぽいことしてたみたいだが、オレはそんなつもりは一切ない」 「でも、これでは儲けがありません」 「今はこれぐらいしか出来る仕事はねぇ!デカイ仕事しても海難事故に遭うだけだ!」 以前の社長のガストニーは儲けを最優先する余り闇市場相手に仕事もしていた。そうなると海賊などからも目をつけられやすい。現にこの8年の間。何回か海賊の被害に遭って何人か命を落としたものがいるらしい。 暫くは海賊から目をつけられる様な仕事はしない方がいいというカミルの判断だった。 「では…この中でも少しでも儲けが出る方法を考えなければいけませんね…どうせ何も考えてないんでしょう?」 「ーーぐっ……!そこまでいうならお前が考えてみろ!」 「ええ。そうさせて貰います。馬鹿な貴方はは考えられないと思いますから…」 「何!?さっきから人の事馬鹿馬鹿言いやがって!もう我慢できねえ!」 「じゃあ、馬鹿が嫌なら阿呆とでも言いましょうか?」     
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