Seemann《ゼーマン:船乗り》

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カミルは今までの表情をコロッと変えて『そうだった!』と船員に笑いかけた。 「お前ら!終わったら呑みに行くから酒場押さえとけ!帰ってきたらとっとと終わらせて行くからな!」 「「アイサー!!」」 『呑みに行く』と聞いた船員たちが元気に返事をする。まだ反応が鈍い船員もいるが、前回よりはかなり元気が良いように感じた。カミルは再び船に乗る。桟橋が外され錨が上げられた。船がゆっくりと海原に向かって進んで行く。帰って来るのは3日後だ。カイエンは船が見えなくなるまで見送っていた。 (ああっ!人の事素人扱いして!そこまで言うならちゃんと知って働いてやればいいんでしょ!!やれば!) 「すみません…少しお話を聞いてもよろしいでしょうか?」 カイエンは仕事を覚えようと陸に残っている船員たちに声をかけて回る事にした。     
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