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「さて…後はカイエンから詳しい説明を聞いてくれ。…カイエン」
「はい。カミル様がこれから住まわれる屋敷についてですが……」
アスランが元々住んでいた屋敷はそのままアスランの所有になっているので、カミルには新しい屋敷を用意する事にした。そして、その屋敷について説明をしようとしたのだが…
「あっ!オレ、ココでいいよ。ココの上の部屋空いてるでしょ?屋敷なんて用意されても殆ど寝るだけだし」
(………コイツ、ふざけているのか?)
言いかけていたのを中断されて、カイエンは少し苛ついた。
「しかし、それでは…」
「ココなら海の様子も良く見えるし、シャワーもあるし、ベッドと最低限の物さえあれば十分!もしかして…用意してくれてた?悪りぃけど、その話ナシにしておいて」
(ああっ!なんだこの人は!自由にも程がある!)
今まで『大丈夫か?』と疑問も持っていたので、カミルの自由な発言に我慢の限界だった。
「お言葉ですが、カミル様。貴方様はこれから社長として働かれるのですよ。キチンとした場所に住まないと下の者に示しがつかないのでは…?」
「でも!必要ないもんは必要ない!社長になるからと云っていきなり屋敷住まいなんてオレには合わない!自分の身の丈に合った事をしたいだけだ」
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