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「こちらも準備しているんですから!住んでもらわないと困ります!」
「しつこいな!だから悪りぃって言ってるだろうが!」
「それなら!せめて断るならちゃんと謝る言葉ってものを知らないのですか?」
「だから悪かったって言ってるだろうが!」
「馬鹿のひとつ覚えでその言葉しか知らないのですか?………分かりました。じゃあご希望通りこの上に部屋用意しますよ!本当に最低限しか用意しませんから!後で『やっぱり屋敷に住む』なんて泣き言言っても知りませんから!」
「言うかよ!」
売り言葉に買い言葉で客人に対して喧嘩を売ってしまった…フンッ!と後ろを振り返りエルドラとアスランを見てカイエンは固まってしまった。エルドラは肩を震わせながら笑いを堪え、アスランはいきなり始まった喧嘩にどうしていいか分からずオロオロしていた。
「もっ…申し訳ございません!部屋の準備をして参ります!」
カイエンは顔を真っ赤にし、恥ずかしさでこの場に居るのが居た堪れなくなり、そのまま部屋を出て行った。
「まさか、あんなカイエンを見る事が出来るとはな…俺に付いて2年経つがあんな感情剥き出しのカイエンは初めて見た」
「いいの?カイエンさん行っちゃったけど…」
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