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沢村さんが気になるところで言葉をきるから、落ち着かない。
「がっつりしたものでも、食べられますか?」
沢村さんに訊かれた。
「大丈夫です」
さっきは咳き込みはしたが、たくさんの量を飲んでもいない。胃はなんともない。それよりは、空腹感の方が深刻だった。
「食べながら、話しましょう」
その時に、さっきの続きは教えてもらえるのだろうか。
沢村さんは、京都駅に着く前にタクシーおりた。ヨドバシカメラの交差点を東に曲がったところだ。駅から少し離れているので、それほど賑やかでもない。
「ホテルのレストランでもと思いましたが……牛カツが食べたくなりまして」
「牛カツですか!」
美味しそうな響きだ
牛カツの店は、大通り沿いにあった。看板に熟成肉と書いてある。それだけで期待してしまう。
のれんをくぐる。こぢんまりはしているけれど、天然木を使った内装も落ち着く。素敵だ。
手前にテーブル席とカウンターがあり、奥が座敷になっているようだ。
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