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「ひとまず、ここらで腹ごしらえをしよ」
中島君に言われる。途中道が混んでいたところもあり、四条烏丸から一時間半ほどかかった。ちょうど昼ご飯を食べる時間だ。
「せやけど、このへんのこと、わからへんな」
私もしらない。
「もう、スタバとかそんなんでもええか?」
少し戻って、スタバでサンドウィッチを食べた。
中島君は少し急いでいて、すぐに車に乗り込んだ。
少し走ってまた、有料道路に乗る。
「早うせな、今日中に帰られへん」
琵琶湖はもう見たのに、どこへ行くつもりだろう。
「言うてへんだ? 琵琶湖を一周するつもりやで」
「ほんまあ」
琵琶湖を一周なんてしたことない。
「どれくらいかかるん?」
中島君は首をかしげる。
「行ったことあらへんもん」
琵琶湖は相当大きい。不安になってくる。
「せやけどな、こないだ、一人で鳥取砂丘に行ってみた時でも、片道五時間ほどで行けたんやんか。休み休みでもやで。琵琶湖の外周が、鳥取までより長いわけないやろ?」
それはそうだと思う。
「砂丘行ったんや。ええなあ」
砂丘には行ったことがない。どんな感じなんだろう。
「砂丘、めっちゃ良かった。なんちゅうか、自分の中にある常識を外してくれる感じ?」
ますます行ってみたくなる。
「今度一緒に行こう」
中島君が言う。
「うーん、行ってみたいけどなあ」
片道五時間は結構遠い。中島君にはあまり気を遣わないから、大丈夫かもしれない。
「そんなら、次の土曜日は?」
「そんな急になん?」
「もう少し暑なったら、砂丘で干からびるで」
ゴールデンウィークには出かけたくないから、予定は入れていない。
「遥さんの家って、外泊とか、無理?」
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