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凜はきっと先輩のことを知らないのだと思った。
ところが、いくら調べても、そんな先輩は存在しなかったし、先輩の家も存在せず、そこは空き地だった。
僕は何かに取り憑かれていたのだろうか。
それとも、先輩は僕が作った幻?
僕は、無事、家族の元に戻った。
両親は、泣いて喜んで、僕は今までの悩みを全て両親に打ち明けることにした。
両親は驚いたが、理解を示してくれた。
全てはうまく行くはずなのに、僕にはどうしようもない喪失感が残った。
あれは全て夢か。僕の作った妄想だったのだろうか。それとも....。
僕は、思い至って、その日から夢を記録することにした。
そして、ついに想いが叶う。
その人は、やはり桜の木の下で待っていた。
「僕と夢を見ませんか?」
その人は微笑んだ。
やっと会えた。
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