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「好きなら付き合ってみてもいいだろうよぉ。地位とか、あんま迷わなくても。だいたい、あっちの三人みてみろよぉ。ファウスト様、クラウル様、ジェイクさんだぜ」
「「あ……」」
そう言われると、コナンの気にする相手の地位なんて小さく見える。むしろあの三人が度胸ありすぎる気がするけれど。
「ちっちゃい事だろ?」
「ドゥーもたまにはいい事言うね」
ボリスが感心したように言った。
コナンはそれでも躊躇いがあるのか、モジモジしている。あまり大胆ではなさそうだから、無理に周囲がすすめたら壊れてしまいそうだった。
「コナン、コナンの思う通りでいいと僕は思うよ」
「クリフ」
「色々あるんだから、無理しなくていいよ。今は楽しい事を考えよう」
言えば、コナンは顔を赤くしながらもにっこりと笑った。
「そういうクリフはどうなの?」
「え?」
「ピアースと、いい感じでしょ?」
「!」
ボリスはどうしてこんなに人の事を見ているんだろう。思わず言葉を無くして焦ってしまったら、隣でピアースも赤くなっている。
でも、なんだか様子が変だ。ジッとこちらを見て、その目がとても凜々しい。
向き直ったピアースが、クリフの手を握る。そして、とてもしっかりした声で言った。
「俺は、クリフの事が好きだ」
「!!」
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