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ゼロスが苦笑して、ランバートが楽しそうに笑って。
旅行から戻って来ても、こうして二人だけで話をするのは初めてだった。いい機会になったような気がする。
「あっ、もう来てる。二人とも早いね」
「ゼロス、早かったな」
「なに? なーんか妙な顔しちゃってさ。酒の席で硬い顔なんてなしだよ」
ボリス、コンラッド、ハリーが入ってきて妙な感じの二人に声をかけてくる。それぞれ今日を大いに楽しむ様子に、ランバートとゼロスは顔を見合わせて苦笑した。
「おう、皆はえぇな!」
「煩いよドゥー。もう少し静かにしないと他に迷惑」
「うっ! おう、気を付ける」
少しして来た第五師団メンバーのレイバンとドゥーガルドがドカドカと入ってくる。丁度適当に酒を頼もうとしていたくらいだ。そして当然、ドゥーガルドにはジュースだ。
「俺の酒はないのか!」
「酒に弱いお子様はジュースで十分だ」
相変わらずゼロスはドゥーガルドに容赦がない。問答無用で「お前に酒は出さない」宣言をされ、ドゥーガルドは大柄な体を小さくさせる。
その様子に、他のメンバーは大いに笑った。
「ごめん、遅くなった!」
「ってか、お前ら早くないか?」
「宴会場に本当に布団敷いてある!」
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