380人が本棚に入れています
本棚に追加
「クリフは凄いよ。衛生兵になるんだって、オリヴァー様の勉強会にずっと出てるんだもん」
側でコナンが素直にクリフを賞賛している。一方のクリフは頭をかいて照れているばかりだ。
「最近、オリヴァー様は第四師団を中心に勉強会をしているんだろ?」
聞いた噂を確かめるようにコンラッドが言う。それにコナンとクリフは頷いたのに、何故か第四のハリーは知らん顔だ。
「ハリー、出てないのか?」
「俺、殿が似合う男だから」
「いいかハリー、第四は怪我人の救護も仕事なんだぞ。勉強会だって少しは出て、苦手な事を克服していかないと…」
「はいはい、コンラッドの説教は今日聞きたくない。いいから俺に膝貸して黙って飲みなよ」
言うが早いか、ハリーはコンラッドの膝の上に子供の様に座ってしまう。これには他の面々がかなり動揺した。
ただ、勘の鋭いランバートやレイバン、ボリス、そしてコンラッドと同室のゼロスは慌てる事もなかった。
「ハリー、あの、これは……」
「なに? 今更照れないでよ。これでも途中までは進んだ間柄なんだから」
「「!!」」
察せられなかった仲間達の動揺が明らかに大きくなる。
コンラッドなど見た事もないような赤い顔をし、動揺しすぎて墓穴を掘っている。そしてハリーは他に牽制するような様子で陣取り、周囲を見回した。
最初のコメントを投稿しよう!