第一話 鬼の子

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第一話 鬼の子

「嫌だ、やめてくれ....!俺が...俺が何をしたって言うんだ」 「黙れ!!鬼の子がぁぁぁ!!!!お前は生きてる時点で罪なんだよ!!!」 男は少年を鞭で叩く。爪を剥ぐ。目を潰す。腕を折る。足の指を一本一本折る。だが、また爪は生え、目は再生し、腕も治る。そんな拷問がかれこれ二年。俺は普通の人だったのに。学校から帰るある日突然変異が起きて頭に角が生え、瞳が赤色になっていた。正直、俺は何が起きたか分からなかった。それなのに帰ったら親に蔑まれた。殴られ蹴られた。挙げ句の果てには城に持っていかれた。あそこで俺は拷問され続けた。もう嫌だ。死にたい。早く、死にたい。 でも、俺が死んだらどうなる?悲しむものはいるのだろうか、否。いるわけがない。むしろ奴らは喜ぶだろう。そんなやつらがいていいのか?駄目だ。そんなゴミ共は消さなきゃいけない。 そんな時。 「やめろ!殺さないでk」 ドパンッ 何やら発砲音が聞こえる。誰だ。 「お前は俺達と来るべきだ」 「え?」 その人は綺麗な白髪で、真っ暗な闇のなかで目立って光っていた。そして傍らには赤黒い髪の綺麗な女の人。もう傍らには赤い鳥がいた。 「もう一度聞くぞ。俺達と来るか?」 「ひとつ、聞いていいか?」 「いいぞ」 「お前らって5年前ゼウスに攻撃した人たちか?」 「そうだ」 「おいおい。あれって本当にいたのかよ」 5年前、俺が二年生だった頃の事だ。いきなりゼウス教の奴等が騒ぎだしたんだ。 ゼウス様がいなくなったぞ!!七大天使の皆様もいなくなったぞ!!なんだこれは、血がついている!! って。当時はなんの事だか分からなかったが、最近ようやくわかった。 「俺達と来るか?」 「あぁ。出してくれるならな」 このとき、二人の主人公が協力した。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 弐は二人の主人公がいることにしました。
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