“I will be in it!”

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エレベーターから出た。特に近くに高いビルがあるわけでもなく、少し緑があって、人はちらほらと歩いているようなところだ。 下に降りたはいいものの、やはり目的がないと動きずらい。適当に歩いて暇を潰せるほど僕は器用ではない。知らない場所だから何があるかわからないし。うーん、何をしよう。 ……こうやって立ち止まって考えている僕の前を、時々人が通り過ぎる。変な目で見られていないだろうか。別に僕は怪しい人ではない。不審者だと思われないためにも早く決めよう。 そうだ。ショッピングなんてどうだろう。ショッピングモールでも見つけて何か買おう。 ……発想のレベルが小学生の次は女子か。自分が何者かわからなくなってくる。一応成人している男ではあるはずなのだが。いや別に服とか見るわけではないし。好きなものを見るだけだし。 ってこんなことを考えていたら不審者になってしまう。 僕は足を動かし、道なりに沿って歩き始めた。 次第に緑が少なくなっていき、やがて人や車が行き交う大通りに出た。ここまで来ればもう大丈夫だろう。とりあえず歩いていればショッピングができる場所なんてあちこちにある。 と、僕はここで気がついてしまった。自分は財布はおろか、お金を1円も持っていないことに。お金が無くてどうやって買うんだ。まあ見るだけでも楽しいかもしれないけれど、やはり欲しいものがあったときに後悔するのは嫌だ。 そもそもあの知らない部屋に財布なんてあるかわからないけど。とりあえずあることを期待して戻るか。 少々面倒くさいな、と思いながら、僕は戻ることにした。
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