507人が本棚に入れています
本棚に追加
/247ページ
私、ではなく俺、と言う松岡に、これが本当は素の彼で、いつも偉そうにしててもやはり年下なんだと気付かされた。
……結構可愛いとこ、あるんだ。
あれほど苦手意識を抱いていた松岡が、一気に身近になった。
それでもやはり苦手な男には変わりなく、警戒を一段階解いてもいいかな、と思えるくらいだが。
「もらい手、探そう。
見つかるまではうちで三匹、面倒見るし。
それでどう?」
「ありがとうございます!」
勢いよくあたまを下げる松岡に、心臓が一瞬、どきんと大きく鼓動した気がした。
……ん?
いまの、なに?
んー、ここのとここの件が気になって寝不足だったし。
体調悪いのかなー?
今日は早く、寝よ。
――王子様を夢見てる割に、紅夏は鈍い。
最初のコメントを投稿しよう!