2回目のプロポーズ

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私は55歳になる平凡な会社員で、結婚しないまま独身を貫いている。 年齢的に、男独りの生活が寂しく感じるようになってきた。 決して結婚したくなかったわけではないが、あることがきっかけで、私は結婚ができないまま現在に至るといった感じだ。 私には、結婚したいと思った女性がいたが、その女性とは結婚することができなかった。 私は、今も忘れない、あの日の出来事… そう、私のはじめてのプロポーズの日のことは、忘れることができない。 私には高校生の頃から付き合っていた『裕子』という女性がいた。 裕子とは同学年で、高校3年生の頃に私が告白して交際が始まった。 高校卒業後は、お互いに地方から東京に上京して大学に進学したが、私は4年制の理系の大学、裕子は4年制の文系の女子大に入学した。 大学生の頃も付き合いは続いていて、大学の授業が終わってから会って食事したり、講義が休みの日にはテーマパークに遊びに行ったり、映画を観に行ったりして楽しんだ。 お互いに大学を4年で無事卒業してからも交際は続いていた。 私はIT系の企業に就職してソフトウェアの開発を担当していたが、裕子はアパレルの企業に就職して、デパートの売り場で販売員を担当していた。 この頃の私は裕子の事が好きで、裕子と会っている時間は、私にとっては楽しくて癒される時間になっていた。
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