新緑のたより

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新緑のたより

淡い期待を胸の奥にしまい込み、私は春から新しい職場で慣れない中日々奮闘していた。 忙しさから彼に対するもやもやしていた気持ちがだんだん薄らいでいき、新緑の香りが風にのって鼻に強い刺激を与えるゴールデンウィークを迎えた。 私は服を買いに行こうと地元の駅ビルへ向かった。 天気もいいし、昼過ぎには出かけようと思っていた。 しかし、久々のまとまった休みで家の中でだらけており、出かけるのが遅くなった。 やっとの思いで家を出て、目的地付近に着き、時計を見たらあと10数分程度で日が落ちるであろう午後6時半頃であった。 私はさらに駅の方へ向い、通勤、通学で行き交う人の多いストリートを歩き進めた。
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