-log-

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そう言われてみて気が付いたが、さっきの映像の事は鮮明に覚えている。 しかし、僕が死んだというlogの話が本当だとして、どこでどうやって死んだかとか、何歳まで生きたとかの記憶は無い。 その疑問を見透かしたように、logが再び言葉を発する。 「貴方は貴方が記録媒体に記憶を移した時、電波や物質に残した残留思念が集まったモノなので、断片的にしか記憶は無く、その繋がりも曖昧デス。なので、この記録の世界で今一度、貴方の記録と記憶を繋げていき、最後にソレらを持って、次の貴方に生まれ変わるかどうかの選択をしマス。先程、死後の世界があるかドーカは解らないと言いマシタが、次の貴方が生まれるのは【決定事項】であり、その際に貴方が必要なのは、間違いアリマセン。つまり、ココはそういう場所でございマス。」 logはそう言って、最後に魂に関しても私には解りません、と付け加え、キラリと光った。 そのlogの様子を、おそらく人間で言うところのドヤ顔なのだろうと思いながら、僕はしばらく考えた。 「…話は大体解ったけど…つまり、僕は僕の一部であって、僕そのものじゃ無いって事?あと…この世界には、無数にそんな存在が居るって事か?」
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