1

3/6
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「オレンジ・キュラソーっていったら、オレンジの皮で作ったリキュールだよ?皮の味を思いだしてごらんよ、甘いわけがないじゃないか」  そう言うハルキの顔は、少し赤みがかってきている。ほろ酔い気分のようで、声もいつもよりワントーン高めだ。  ハルキは見た目は細くも、身体は筋肉質で、顔立ちも凄くかっこいい。でもお酒には比較的弱く、私より先に潰れてしまうことが多い。 「比較対象が君だからいけないんだよ……俺は普通。君が鯨飲なだけ。まぁ、次くらいで終わりにするよ。女に介抱させるとか、みっともないことにはならないから」 「そんなの、別に気にしないでいいのに。私たち、女同士なんだし」 「……だから、俺は男なんだって言ってるじゃん……」
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!