3.逞しくて可愛い男

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「ねえ、コンドームって持ってる?」 「ああ・・・いいよ、そのままで。多分今日大丈夫だし外で出せば・・・」 「そういういい加減な避妊はダメだ、ちゃんとしないと。ちょっと待ってて、俺コンビニ行ってくる」 嘘でしょ、このタイミングで? 私は部屋から出て行こうとする彼を慌てて止めた。 「ちょっと待って、多分あるから探してくる」 私のミスだ。シャワーを浴びて直行する前に用意しておくべきだった。反省しながら立ち上がって自分の部屋の引き出しを探ると、昔買った箱が出てきた。良かった、まだ期限切れじゃない。1つ? 2つ? いや、3つ? と迷った挙げ句箱ごと持って戻ると、彼は正座して待っていた。 「はい、どうぞ」 「ありがとう」 箱を受け取ると、彼は1つ取り出してじっとそれを眺めて言った。 「で、これどう使うの?」 「使ったことないの?」 「うん。だって初めてだもん」 本当は1回くらいやったことがあるのではないかと鎌を掛けてみたが、どうやら本当に敬は童貞らしい。可愛い大きな目は期待に輝いているけれど、行為を中断したので肝心のモノはかなり平常心に戻ってしまっている。 「この状態じゃ無理よ。そこに寝てちょっと脚開いて」 口でするのは好きじゃないから頼まれても滅多にやらないけれど、今日は敬にとって初めての日だし、敬は特別だ。友達の延長で付き合ってきた男と違って明らかに異性として好きだ。彼が喜ぶならなんでもしてあげたい。感じる顔が見たいし、声が聞きたい。そう思って敬の最も敏感な場所に触れると、それはすぐに起き上がり始めた。その根元から先端まで舌を這わせて先端を口に含むと、敬は可愛い声を上げてくれた。
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