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オレの後ろ頭を思いっきり平手で張り倒してから、走って学食を出ていった。
オレはかなり痛むうしろ頭をさすってから、これも修行だと思いつつ、
美味い昼食にやっとありつけた。
… … … … …
時刻は午後6時。
オレはまた学食にいる、
そしていつもの席に座った。
なんだか喰ってばかりだなと思いつつも、美味そうな肉じゃがに手を付けた。
「…今夜、どうかよろしく…」
かなり雰囲気のある幽霊がオレの目の前に現れた。
オレは昨日のように頬杖を付いて外を見る振りをした。
「…昨日の方とは別なんですね。
すると、昨日の方は昇天されたようですね…」
「ああっ!
そうなのですねっ!
…ああ、あなたしか、私にはあなたしか見えないっ!!」
多分、あんたのことはオレしか見えてないよ、と考えると、
彼女は満面の笑みになった。
この状況を考えるに、オレは言葉を発さなくでも幽霊には通じるんだなと感じた。
そしてこの女性は幽霊ではないと感じた。
「…ああ…
申し上げ難いのですが…
一応、神をやってますぅー…」
何の神様ですか? とオレが考えると、桜の木の神だといった。
それはいなくなったら困るのでは? と考えながらオレは食事を再開した。
「…いえ、それは…
そうなのですけど…
きっと誰かが代わりに…」
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