(〇四)

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 少女はベッドの上で、白いシーツをかけられて眠っていた。  一つの影が少女の眠るベッドに近付く。  影は少女を見下ろし、その美しい寝顔に恍惚の表情を浮かべる。  影はひざまずき、少女の顔に自らの顔を寄せる。  少女から一定のリズムで寝息が聴こえる。  影は少女の首筋に顔を近付け、その少女から漂ってくる匂いを嗅ぐ。  影は目を閉じ、再び恍惚の表情を浮かべた。  やがて影は、自らの唇を少女の唇に重ねようとする…
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