**

1/2

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ

**

               ―ねえ、幻想生物っていると思う?  美しい白銀の髪が揺れた。青いリボンで髪を結っている、美しい髪。 ―いや、いないと思うなあ。幽霊はいると思うけどね。  ―え、なんで?  私と似た雰囲気の子がきょとんとした顔首を傾げた。私は微笑した。 ―だって幻想生物って人が想像で創り出したものでしょ。だから、信じない。 ―ン、じゃあ幽霊は? ―本当にいた人とかが化けて出ることだから、いると思うよ。 私が言うと、彼女は顔をくしゃりとゆがませ、笑った。 ―じゃあ守護霊は信じるって事だよね! ―まあ、そうだね  私が答えると、彼女は怪しく笑い、声を低くした。 ―守護霊が幻想生物っていうのは信じるかな? ―は?どういうこと?  彼女は髪をほどき、私の目を見た。 ―さあね。  彼女はクスリと、何処か寂しそうに微笑んだ。          *          
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加