引きずる僕

ズルズル

　今も忘れられない。
　今だから忘れらないのか、なんせ昨日の事だからだ。しかし昨日の出来事は数年たっても忘れられないだろう。
　だって
　だって
　だって
　僕は好きな人に振られてしまったから！！

　また一つ嫌な思い出を引きずらなければならない。こんな事みたいに小さな嫌な事、大きな嫌な事を忘れられずにいる。そして今回もそうだ。
　けど今回はやばい。クラスの雪さんに告白してからクラスに入りにくくなってしまった。
　幸い次学校に行くのは土日の休みを挟み月曜から、もし今日が学校なら引きずるものが重すぎて学校に足が進まないかっただろう。まぁ月曜日もどうなるか分からないが。

　学校にすんなり行くためにも今回の事は忘れよう。
　でもなぁ振られたのにまだ可能性あるんじゃないかと考えている。告白自体失敗だったからな。
　放課後、雪さんを引き留めて屋上に来てもらったのに、急にお腹を壊し長時間待たせてしまったし、告白の言葉も緊張で何言ってるか分かってもらえず、三回同じこと言ってしまった事からちゃんと出来てたらという後悔の念もすごい。
　でももう失敗したんだ。忘れろ、忘れろ、忘れろ、忘れろ！！
　そんな風に僕が願うと目の前が白い煙で見えなくなり、煙が晴れるとそこには僕が立っていた。