61人が本棚に入れています
本棚に追加
/2396ページ
建物の瓦礫が辺りに散らばった道路を、深紅が運転する車が走りぬけていく。しかし道路の部分だけはやけに綺麗に舗装されており、通行の邪魔になるという事はならないようになっている。
藍紫「お姉さん、ここも見るも無惨な状態よね…。かつての栄華など、今は影も形も無いくらいに…ね」
藍紫は助手席から外の景色を見て溜め息をつきながら、深紅に話しかける。
深紅「…「かつての人間達がそうしたんだ」、残念だが感傷に浸ってる暇なんか、私達には無いぜ?」
深紅は藍紫に対してこう返事を返す。
藍紫「ふぅ…。そうなんですけどね…。
何度も見る光景なのに、ちっとも慣れないんだよね…」
深紅「この世界で生きてくんなら、嫌でもなれるようにしないとな。
…まっお前には何度も言ってるんだが…」
深紅も途中から口を閉ざしてしまい、車内には気まずい空気が流れ出してしまう。
最初のコメントを投稿しよう!