707人が本棚に入れています
本棚に追加
喫茶店で待ち合わせした彩香と優衣香は、一度店内に入って何を買うかまとめることにした。
必要な物と、欲しいもの、そのために回るお店を決めないと、この二人はいつまでも買うものが決まらないのだ。
性格が似ているから仕方ないのだろうか。
「服と下着と靴と…勉強道具?」
神藤の家には一通りの物は揃っている。
無いのは優衣香のサイズの服や下着くらいか。
文房具もいっぱいあるが、神藤の好みで購入しているので可愛らしさは無い。優衣香ならもっとかわいい物を使ってもいいのに…と、思っていた彩香がそう言うと、優衣香はただ俯く。
「生活できる程度でいいんです。だから、そんなにいろいろは……」
この歳でここまで気遣いするなんて…どんな環境で育てられたのだろう……。
メニュー表を開いてもなかなか飲み物が決まらなかったくらいだ。こういう場所に来ることも少なかったのではないだろうか。
最初のコメントを投稿しよう!