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「よし!」と、なにか閃いたらしい彩香が声を上げると、野本の腕を引っ張り、耳打ちする。
「え…本気ですか?そこまでやっていいんですか?」
野本も困惑するような発想なのだろうか……。
「本気です。だから協力してください」
ずいぶん強気で意見する彩香を見て、優衣香は不安になる。自分のために何かやらかそうとしているのではないか…と、気が気じゃない。
「分かりました。彩香がそう言うなら……」
野本が折れると、
「じゃあ、行きましょう」と、また歩き始める。
今の流れならプリクラを撮るっていう話になるのではないかと思っていたそらだったが、ゲームセンターの前を通過してエレベーターへと向かう。
どうやら違うらしいことを知り、少し動揺した。
二人が何を考えているのか全く読めないので、優衣香も困惑ししながら、ただただ後について行くしかなかった……。
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