君を殺す誰か ～涙色の月～

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「だめですよ。そんな風に簡単に人を信用したら」

冷たい目をした俊介がそう言うと、その華奢で大きな手が彩香の首に掛かった。細い指先が首筋を撫でる。

なぜこんな事になっているのか分からず、彩香は呼吸を震わせながら身体を固くした。

「これ以上詮索したら……」

そう言った後、俊介の顔が近づいてきて、その口唇が今にも肌に触れそうなところで息を吐き出す。

「初めて会ったときからきれいな人だと思ってたんです。…恋人がいるなら距離を置こうと思ってたのに……」

そう言った直後、俊介の口唇が首筋に吸い付いた。

「ゃっ……！」

声を上げ、俊介の身体を押し返そうとするけれど、今度は腰を引き寄せられた。