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「そんなに食べたいのか。ふうー、仕方ない。トゥービグ、お前、サムと一緒にあの時のチョコ菓子の作り方を聞きに行ってこい」
「へ? 何で僕が?」
白羽の矢が立ったのは、四男のトゥービグ。寝惚けていたが一気に目が覚めた。ダロイは地面に落ちた五人分の洗濯物を拾い集めながら言う。
「兄ちゃんたちは忙しいんだよ。洗濯のやり直しや畑仕事でな。トゥービグ、お前が末っ子の面倒を見るんだ」
サムは期待感に満ちた目をトゥービグに向ける。
「よろしく、トゥービグ兄ちゃん!」
「え……」
こうして四男のトゥービグは、三人の兄たちから末の弟サムの面倒を強く押しつけられたのであった。
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