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私には2歳年上の彼氏がいる。
優しくて、勉強もできて、イケメン。
私にはもったいないぐらい完璧な人。
その人の名前は青葉陸空。
今は高校三年生で、受験勉強の真っ最中。
最近会えてなくて寂しいけれど、今は我慢の時だと思っている。
「......い、...おい!人の話聞いてるのか?」
「あっ、ごめん。ぼーっとしてた」
正直に言うと、あからさまにむっとされた。
「ごめん、ごめん。で、なんの話?」
「ここはどこなんだって話だよ!」
「ここ?私にわかるわけ無いじゃん」
「まあ、そーだよな」
そう言って、こちらに向き直る。
「行くぞ」
私を真正面から見据えながら言う。
「どこに?」
「出口だよ」
「出口?そんなものあるの?」
「分かんねーよ。でも、入ってこられるんだったら出口もあるはずだろ?」
それもそうかと納得し、空についていくことにした。
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