序章

5/5
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/128ページ
裕子は ”鍵屋ノ辻”の横にある 名古屋行高速バスの乗り場に立っていた。 小雨まじりの土曜日の朝、 黒い傘をさし、黒っぽい服を着ている小柄な女に 僕は走りながら目をやった。 顔ははっきり見なかったが ひと気のないバス停にいるその姿は 妙に印象に残った。
/128ページ

最初のコメントを投稿しよう!