正夢なんか見ない主義

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   外に出ると、太陽光がきらきらと落ちてきて目が眩んだ。  爽やかな海風を浴びつつ、改めて礼一の顔を見てみる。  彼の顔はシュッとし過ぎて、もはやゾンビのようになっていた。朝よりもクマがひどくなっている。 「ちょっと、大丈夫? そこのベンチにでも座りなさいよ。エナジードリンクでも買ってきてあげる。あんたね、睡眠不足だと思考能力が低下することくらい知ってるでしょ。せっかくの水族館だったのに、もったいない」  そう言い捨てて、自動販売機へと向かう。すると後ろからか細い声が聞こえてきた。 「昨日、魚の勉強をし過ぎて」  その言葉に、足を止めそうになる。  ……ん?  まさか、今日のために勉強してきたの?  睡眠時間を削ってまで、私のために?  私は自動販売機を探しながら、礼一の言葉を反芻していた。  そうか、そうか。魚の勉強を……。  ……ん?  なんだ、この妙な気持ちは。  
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