・師走二十九日~師走三十一日【初陣の柊(ひいらぎ)】

2/9
前へ
/252ページ
次へ
 騎兵を持たぬ我々は、静けさに包まれた森林地帯を隠れ蓑に進む。そこへ伝令。 「殿、昭島隊が左翼方面から鬼と遭遇。戦力は大鬼一、小鬼十です」 「その程度ならば余が出るまでもあるまい、鉄砲玉は無駄にできぬ。亮川に援護と指揮を任せ、昭島隊で蹴散らせ」 「ハッ」  伝令が素早く指令を伝える。
/252ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加