第一章 師走【雪月花(せつげつか)】

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・師走二十八日【裏切りの雪月花】  戦火に焼かれ、黒煙を上げる白鷺城。踏み荒らされた田畑。  抜け道から脱出した余は、その光景を目の当たりにする事となった。 -  年の暮れ、師も走る慌ただしい年末の事だった。  平穏無事な白鷺城、白塗りの美しい城の主こそ、若き日の余であった。  南には瀬戸内海、軍艦一隻所有。北は山岳地帯。  西は妹姫を嫁がせた岡山烏の治める同盟国烏城(うじょう)
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