第一章 師走【雪月花(せつげつか)】

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 突如現れた忍びが火急を知らせる。  幼馴染にも近い間柄で相棒と読んでも過言ではない忍び「弘力」。  幼少期、忍びの命とも言える足の大病を患ったものの、それを撥ね退け、余の持つ忍びを束ねる立場にある者だ。  小柄(五尺三寸=約160cm)ながら忍びとしては超一流。元服の際、酒を酌み交わしたのも弘力だけである。  余もそれほど酒に強い訳では無い。酔って暴れる父上への嫌悪感もあっただろう。
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