第一章◆プロローグ ◆エイプリルフール

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 もう一度、小説を書かせるため、一年以上に渡る準備をして、見事、もう一度、僕に筆をとらせた人。  そこに惚れ直した。とっくに好きになっていたけど。  僕の小説を原稿段階から読んで、助言してくれる大切な人だったのだが、彼女の理想を表現しきれない僕。  独学で、師匠と呼べる存在にも恵まれなかった僕の小説家の夢は、今更ではあるが、彼女のおかげで一歩前進したと思っている。  若い頃、ネット上の仕事でプロ作家として原稿料を貰っていた事は、僕のささやかな夢が叶った‥‥?  過去の小さな栄光ほど虚しいものはないが。
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