第一話:幼少時代と人生の転機

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 俺(当事の僕の一人称は俺でした)は、エイプリルフール早生まれの15歳、高校一年の秋。  高校で習う学問に疑問を持っていた。  こんな詰め込むだけの知識、社会人になってから使うのか?  否、詰め込んだ知識は役に立たず、風化していって忘れ去る。  すでに中学で習った無駄な知識すら使う機会もなく忘れ去りつつあった。  自慢じゃないが、予習・復習・宿題をしなくても授業さえ真面目に聴いていれば、平均点以上は取れる努力とは無縁の天才肌だった。  運動は苦手。  とは言え、突出した成績ではなく、何でも普通で目立たない泣き虫だった。  俺自身は目立ちたがりだったんだけど。  俺の住む西宮市では総合選抜というシステムが有り、偏差値に差が出ないように合格者の一部を他校と交換される。  ネットで調べてみると、校風によって、最終的な偏差値には、かなり差が出るらしい。
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