紗江は自分らしさがわからない!

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「目指してないよ。むしろ、コーヒーそこまで好きじゃないよ。紅茶のほうが好きだし。」 なんじゃそりゃ! 「前から思ってたけど、なんと言うか紗江って独特だよね!」 「えっ!あ、ありがとう……急に誉めるなんて、照れるよ……」 頬を赤らめる紗江。 彼女はこの場合の独特の意味ちゃんとわかっているんですかね? マイナスの意味なんですけどね…… 「それで思い付いたんだけど、私は砂糖を二個入れることにしたんだよ。これで自分らしさが出せるなぁって!今度からルーティン化しようと思ってね!」 彼女は嬉しそうに笑う。 コーヒーのブレンドの話で、こんな幸せそうに笑うなんて。 「なんか僕、紗江の事羨ましいなぁって思うよ。」 「今度からダブルシュガーと呼んでいいわ」 「そんなあだ名で呼んでほしいと思うのは紗江くらいだよね!」 「ちょうど15時だし、コンビニ行かない?ちょっと一休みしよう。」 「ちょうど喉も乾いてるし、何か飲もうか!何にする?」 「私はアーモンドミルク」 「あれ?コーヒーじゃないんだ?」 「コーヒーは好きじゃないから、滅多に飲まないよ。」 「さっきの話は一体なんだったんですかねぇ……」 僕はあきれながら言う。 「貴哉もアーモンドミルク飲んでみれば?健康にいいよ。しかも、おいしいの!」     
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