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三日目
例えばこれは、カウンセリングを始めて三日目に、彼女とした会話だ。
「そういえばキミは、私がどうやって不老不死をしているか知ってるのかな?」
「いいえ、知りません」
もちろん知っている。
だが僕は初日からそうしているように、彼女と接する時は、可能な限り無知を装うことにしている。
彼女より下の立場になることで、彼女の警戒を解きやすく、対話に慣れていない彼女も話しやすいと考えたからだ。
「私はね、転生するんだよ」
「転生?」
「そう、転生。具体的には、13歳の私と全く同じクローンの身体が用意されていて、年に一回記憶を全部移すんだ。そうすることで、私は記憶や人格を保ちつつ、1年前の姿に若返る。そうやって命をつなぐことで不老不死をやっているんだよ」
クローン人間、記憶の転移、人体実験、閉じ込められた少女。
この実験には、道徳的問題点がいくつも存在する。
それに目を瞑ってまで行う価値がこの実験にはあるが、それでも表向きには存在しない実験となっている。
「でもさ、ずっと気になっていることがあるんだ」
「なんですか?」
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