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「光の聖女様は言いました。『さあ、偉大なる父の子らよ。今こそ我らが主の威厳を示すときです。魔王にその心を売った者たちに、この地を奪わせてはなりません』そして聖女様はその両手を天に掲げました。すると辺りを暖かい光が包み込みました。魔物に唆され、フランソワーズを取り囲んでいた村人たちに正義の心が戻ったのです。神父様は言いました。『私達は間違いを犯してしまった。しかし主はこうして赦してくださった。神の御加護は我らにある。今こそ神の愛に応えよう。さあ、邪悪なる者たちよ、私が退治してくれる』神父様は武器となるものも何も持たないのに、勇敢にも魔物に魔物の前に躍り出ました。『ああ、神父様は何と勇敢なのか。神父様お一人に魔物と戦わせる訳にはいかない。私達も一緒に戦いましょう』神父様の勇敢な姿を見て村人たちもそれぞれに武器を取り、魔物たちに挑んでいきました。光の聖女様はいつの間にかフランソワーズの後ろに回
り、ロープをほどいて下さいました。『ありがとうございます、聖女様。ああ、何とお礼を申し上げればよいか』フランソワーズは感動して、泣きながら聖女様の前にひざまづきました。『いいえ、フランソワーズ・ローズ。お礼などよして下さい。私は何もしていないのですから。全ては主の御導きのままなのです』光の聖女様はそう言うとフランソワーズの為に祈りを捧げてくれました。するとフランソワーズの傷はみるみる癒されていきました。やがて魔物を退治し終えた村人たちが集まってきました。その中から神父様が進み出てフランソワーズに謝りました。『私は何と愚かなことを!ああ、フランソワーズ・ローズ、どうか赦しておくれ』村人たちも口々に謝りました。そんな彼らにフランソワーズは言いました。『皆さん頭をあげてください。私は私が魔女ではないと分かっていただけただけで良いのです』その場にいた人たちはフランソワーズの大きな心に感動
して感謝しました。その夜、村はお祭り騒ぎになりました。今まで村人たちを苦しめていたものが退治されたからです。そのお祭りは朝まで続き、その後村には平和が取り戻されましたとさ。めでたし、めでたし」
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